中学生闘病記

中学生闘病記⑦ 胸部切開手術 自分の身体が手術で切られることへの恐怖感



ところが、現実は厳しかった
腫瘍細胞を採取したものの
残念なことに、ごく一部の細胞だけでは特定できなかった

そのため最悪な結果に同意するしかなかった
胸部切開
まさかの最悪な事態へと追い込まれた

 

その事実を私よりも先に知らされていた両親
落胆、悲しみ、何とも言えない脱力感だっただろう

また娘に辛い思いをさせなければならない
娘にどう説明したらいいのか
残酷は事実を嘆いたに違いない

 

「手術で原因がわからなかったんだって」
「やっぱり胸のところを切って調べないといえないんだって」

震える声で母が私に伝えてきた
自分の口から残酷な事実を娘に伝えた母
体中の勇気を奮い立たせ、重い口を必死開き私に伝えたのだと思う

 

その後、医師が病室にやってきた
15歳という年齢である程度理解できると判断したのだろう
今の現状、そしてどうして胸部切開という手術が必要なのかを説明していた

 

入院時の担当医師は、私が外来で診察してもらった小児病棟の院長ではなかった
担当は医師の経験の浅い女性の医師
表情や言い方が冷たく、どこか信頼できない
前回の手術も彼女が執刀医だった

 

手術が失敗したのはこの人のせいだ
この先生が担当だからこんな目に遭わされるんだ
口では言わなかったが、
当時の私は怒りの矛先をその女性担当医へ向けた

 

何を説明してもらっても
どうせもうダメだ
身体も切られてそのまま原因もわからず死んでいくんだ
それが私の人生なんだ
そんなことを思いながら説明を受けた

 

そして、目の前に差し出されたのが手術に関する同意書だった
もちろん、親権者の同意もいるのだが、
まずは私の同意が求められた

 

手術の同意書?
これに名前を書かないと言ったら手術しなくていいの?
そう心の中で泣き叫びながらもペンをとる
心がドーンと思い
それでも自分の名前を書くしかなかった

 

手術日はすぐに決まった
一刻も早く病気を突き止める必要がある
病気が判明しなければ、治療方針が決められない
治療が遅れるばかりだ

 

手術日が近づくと、恐怖と不安で寝付けなかった
母も同じだ
深く息を吸い込み呼吸をする
心配で落ち着かない
深呼吸することで精神を保っていたのだろう

 

会話もどこかく暗い
父・母・弟・祖父母・・・
病室を訪れる家族が私を元気づけようと
一生懸命明るく振舞う

 

無理に明るく振舞うので
笑顔が引きつっていた
そして、それ以上に顔が強張っていたのが私だ

 

胸部を切開するというおそろしい手術
切られて生きて帰ってこれるのだろうか
手術後の自分はいったいどうなっているのだろうか
不安で押しつぶされそうになった
翌朝が来なければいい
迫りくる恐怖と戦いながら夜を過ごした

そして・・・









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