中学生闘病記

中学生闘病記㉝ 長い闘病生活から解放された日 これからの人生をどう生きるか





退院し、病院の外へ出ると、
病室の窓からみていた黒い景色に
明るい色がついていた

真っ黒だった心が、
一気に明るさを取り戻した

排気ガスだらけの空気でも、
とてもおいしく感じだ

 

何とも言えない感覚だった
つながれた鎖からやっと解放された
そんな気分だった

 

その一方で、
何だかやるせない気分にもなった

私と同じように長い入院生活を余儀なくされている子供は他にもいる
小さな子供たちが先の見えない苦しい闘病生活を送っている
みんな必死で闘っている

 

私は幸いにも退院できたが、
退院したくても退院できない子供たちがいる

 

もちろん、退院できることはうれしかった
でも、私と同じように病気に苦しむ子供がいると思うと
ものずごく辛かった

 

世の中の子供がみんな健康だったらいいのに
病気に苦しむことなく、
みんなが当たり前の生活をおくれたらいいのに
そう強く感じたことを今でも覚えている
そして、大人になった今でも、そう思っている

 

そして、私の長い闘病生活は終わった

 

外来での投薬を最後に、経過観察へと切り替わった
治療終了後5年間、年に2回経過観察に病院へ訪れた

幸いにも、胸にあった大きな腫瘍も完全に消えた
再発することもなかった

私の闘病生活は完全に幕を閉じた
私が21歳、大学4年生の時だ

 

そのころには抜け落ちた髪の毛は元通り、
茶髪でパーマもかけていた
ステロイドで太った体重も、
日常生活を送る中で徐々に落ちていった
そこには当時の闘病していた私の姿は全くなかった

 

自分の口から「悪性リンパ腫」だったと言わなければ、
私が病気をしていたことには誰も気づかない
普通の大学生活を送っている学生だと思っただろう

 

「治療が終われば、あの時は何だったのだろうと思うはずだ」
当時、私の病気を見抜いた小児病棟の院長先生の言葉は本当だった
先生の言う通りになった

 

長かった・・・
中学3年生の15歳から闘病生活が始まり、
辛い抗がん剤り治療に耐えた日々
そして、大学4年生の21歳でやっと病気から解放された

 

家族にとっても、
壮絶な闘いが幕を閉じた
病気になって以来、常に不安は拭い去れなかった
安心できなかった

 

診察を終え、母の顔をみると
涙ぐんで目が赤くなっていた
その姿をみて、私も胸が熱くなった
母には相当な苦労や心配をかけたことを改めて痛感した

 

病気になって失ったものは大きい
当時15歳だ
私は15歳からの青春時代を失った

 

過去には戻れない
病気をしていなかったらどんなことをしていたんだろう・・・
そう思うこともある

 

でも、人生は一度しかない
後戻りはできない
前に進むしかないんだ

 

そんな私は・・・









飲むだけ簡単ダイエット【重ね発酵ハーブ茶】

-中学生闘病記

© 2020 にこタイムズ