中学生闘病記

中学生闘病記㉔ 白血病の女の子との出会い 小児病棟で共に病気と闘う仲間の存在  





そんな私の治療は、順調に進んでいた
順調といっても身体は悲鳴を上げ、
精神的にもボロボロだ

激しい吐き気や嘔吐、
身体の痛み
15歳の私のとっては地獄の日々が続いた

 

そんなある日、
私よりも1つ年下の14歳の女の子が
同じ病棟で白血病で闘っていることを知った

彼女も私と同じ境遇
突然、闘病生活を余儀なくされた一人だ

そして、同じように
抗がん剤治療を受けていた

 

年齢が近く
お互いに闘病生活している
そして、抗がん剤治療をしているため
お互いに髪の毛が抜け落ちていた

 

私は治療で剥げてしまった頭を鏡でみるたびに
自分の顔を哀れだと思っていた

 

私は女だ
女でハゲなんていない
それなのに、なんでこんな目に遭わないといけないんだ
そう思い、自分の顔をみるのが嫌いだった

 

そのため、どこに行くにも帽子をかぶる
デイルーム、売店、検査室への移動
病院内であるとはいえ、
とにかく人とすれ違う場所には剥げていることを隠すため必ず帽子をかぶっていた

 

こんな自分は恥ずかしい
この姿をみたらみんな笑うだろう
気持ち悪いと思うだろう

 

抗がん剤治療で髪の毛が抜けたことで
人と会うことに対してどこか後ろめたい
そして、どう思われるかという恐怖心に襲われた

 

 

そんな時に彼女と出会った
白血病治療をし、無菌室生活が長かった彼女
そのため、廊下すれ違うこともなかったので
その存在すら知らなかった

 

出会ったときはお互いにハゲ
そして、お互いに抗がん剤治療をし、
その治療の辛さを知っている
すぐに意気投合した

 

彼女の前ならハゲでも平気
闘病している素のままの自分を出せた
闘病での辛さを共有できた

 

自分の現状を知り共感してくれる
相手の現状を知り、共感できる
入院し始めて自分のことを理解してくれる友達に出会えた

 

自分の一番近くに常にいていくれるのは母、
そして私を支える家族だ
家族は私の辛さを一生懸命理解しようとしてくれる

でも、治療を経験しているわけではない
気持ちを察することはできるが、
本当の辛さはわからない

 

でも、闘病中の彼女はその辛さを知っている
私の置かれた状況を理解してくれる
辛い思い、悔しい思いも共有できる
そんな彼女と出会い、心のおもりが少しだけ軽くなった

 

自分の辛さは自分にしかわからない
いくらで医者でも、看護婦であっても
知識はあっても本当の辛さを肌で感じてはいない

だからいくら言葉をかけてもらっても
私の辛さなんて理解してもらえないという気持ちがあった

 

自分だけが苦しんでいる
自分だけが辛い思いをしている
そう思う自分がいた

 

でも、その考えは間違っていた
同じように苦しんでいる子供は他にもいた
小児病棟には
一生懸命病気と闘い、治療している子子供たちがいた

 

同じ年頃で苦しんでいるのは自分だけではなかった
自分だけじゃないんだ・・・
彼女の存在に救われたのは確かだ

 

だから辛い治療をがんばろう・・・とは思えなかった

逃げたい・・・その思いは消えなかった

 

でも、共に完治して退院しよう
そしたらいっしょに遊びに行こう
前向きなことを考える自分がいた

そんな私に・・・











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