すごい支店長!!③ 支店長の過去

 

「みんなが明るくハッピーになれる支店にしよう」
ノルマ達成が目標じゃない
私が銀行員生活をしていた中で
こんな目標を掲げた支店長はただ1人だ

 

支店の雰囲気を明るくし仕事が円滑にまわるように
努めてくださった支店長
その結果、自然とみんなががんばろうという意識になり
不思議と実績が積みあがっていった

 

これはある意味すごいことだった
当初は、この支店目標にびっくりしたわけだが
ノルマに対して口うるさく言わない分、
それぞれが持ち場でイキイキと仕事をし、
直実に実績を積み上げていく

 

「できなくてもやってみることに意味があるんだ」
支店長は実績ではなく、がんばろうという姿勢について評価した

 

これまでノルマノルマとノルマ達成についてしか言われてこなかったから
何だか新鮮な感じだった

 

イヤなことを繰り返し言われることは苦痛だ
いいことなんてひとつもない

 

銀行員は真面目に仕事をする人が多い
だからノルマに対して言わないということは
仕事に対してやろうという意識を自然と引き出すという、
ある意味プラス効果を生むのかもしれない

 

でも、私には支店長の考えが不思議だった
支店長自身、会社の方針として支店に大きな目標が振り分けられ
会議に出ればその目標クリアが必須だと言われてきているはずだ
でもなぜ、ノルマ達成について強く言わないのか・・・

 

実は私、支店での飲み会の席があり、支店長にきいてみた
すると、支店長はこうおっしゃった

 

支店長になる前はね、毎日部下に怒ってばかりいたんだよね
ノルマがあるのに全く達成できない
毎日鬼のように怒って遅くまで仕事をさせていた

 

でもね、2年前に下の子供が産まれたんだよね
上の子はもう高校生で大人だから、
下の子はもうかわいくて仕方なくてね
でもね、子供をみていて思ったんだ
仕事でのこんなに怖い顔を娘に見せられるかって

 

こんなに人に怒っている父親なんてイヤだろうなって
反対に思ったんだ
毎日怒られている部下は自分の子供にその姿をみせられるかって・・・
そしたらさ、お互いに見せられないじゃん
子どもにはがんばっている姿みせたいじゃん

 

だから、怒ることはやめたんだよね
できないなら悩んでいるんだからいっしょに解決しよう
人を思いやることは仕事をしていくうえで大切なことだって
この歳で気づいたんだよね

 

若いときは、ノルマについてグチグチ言われて
本当に腹が立って自分が上司になったらこんなことしないって思っていたのに
いつの間にか忘れて鬼になっていたんだよね

 

でもね、怒っていいことなんて一つもない
楽しいほうがいいんだよ
仕事だって気持ちよくできたほうがいいんだよ

 

僕もさ、もうすぐ出向だし
それなら最後ぐらい
いっしょに働く人たちと気持ちよく仕事したいな、って思って
だからさ、幼稚かと思われるかもしれないけど
支店の目標をあれにしたんだよ

 

銀行員だからさ、みんなノルマがあるのがわかっているし、
がんばらないといけないことなんて言われなくても知っているじゃん
だから合えていう必要もないかな、と思ったんだよね

 

この話をきいてジーンとした私
この支店長ってすごい!!って感動したのを今でも覚えている

そして、こう思ったんだよね
この支店で銀行員としての仕事を終えるであろう支店長を必ず表彰式に連れて行こうと
そう心に誓い、とにかくがんばった

この話の続きは④の最終へ



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